車検で入庫のL880Kのコペン、
2回目となる今回は、タイヤやブレーキ、ベルトなどの交換要。
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タイヤはフロントのみ一度新車採用と同じRE050に
交換したことがありますが、
それからでももうよく使い込んでしまって、溝も少ないですし、
何よりゴムがカチカチでフィーリングも良くないですね。
スポーティなデザインで排水性も期待できるトレッドパターンの
TOYOタイヤのDRBを装着させていただきました。
ファン、クーラー、パワステベルトはバンパー、エアクリを外して
作業しますが、デザイン上大変狭いです。
試運転するとタイヤでクルマがぐんとよくなりました、
ありがとうございます!


残念なことに今回のタイヤ交換は失敗という形に、、、
納車後の翌週においでになられました。
TOYOのDRB、組み付け後の高速道路での走行時に
そのフィーリングにそれまでとの違和感を感じるということ。
ぐにゃぐにゃするというか、ご自身の走行する感じとして
満足できるものでないということをおっしゃいました。
予期せぬ申し出にもちろん当惑、しかし先方も勇気のいることです。
どのように解決すればよいか?瞬時に考えます。
私がまだ働き始めの頃、新車のミレーニアの納車がありました。
当時のマツダの上級モデル、鮮やかなブルーが眩しい素敵なセダンでした。
他メーカーから初めてマツダ車への乗り換え、喜びでいつものように
納車後の長距離ドライブに出られたのはいうまでもありません。
一週間後、高速道路を走行すると、ハンドルが触れる、という申し出。
先方はクルマは気に入ったんだけど、申し訳なさそうにおっしゃいます。
ここでの対応はどのようにすべきだったのでしょうか?
ディーラーの担当セールスは店長とメカニックを連れて当方にやってきます。
「すぐにホイールバランスを取り直させます」そういいます。
その前で当方の社長は私にホイールバランサーに4本かけるよう言いました。
うち2本が大きく数字がずれていたのを記憶しています。
(5や10gではありません、30、40gの数字に皆びっくり)
もともと大きくずれているホイールを再度調整して様子をみてもらうのではなく、
間違いのないホイールを用意してもう一度来なさい、と社長がいいました。
そのように新しいホイールとタイヤがセットされ、
ミレーニアに引き続き乗っていただけることになりました。
その後は問題なく走行距離をぐんぐん伸ばし、
12万キロに至るまで2度のタイヤ交換をさせていただきました。
4万キロ毎にレグノGR6000から7000、8000という流れでした。
このお客様の背景には、ご実家のある石川県まで長距離高速走行を
かなりの頻度で行われる、ということがありました。
オイル交換の度にタイヤの様子を気にされていました。
ですから初回のホイールバランスの件があったのも覚えていたので、
値段はさておきレグノからはレグノというチョイスを崩さずにいきました。
今回私がしてしまった失敗は、お客様の背景を無視した形をとったこと。
お勧めしていただいているもので、とご返答をいただいたものの、
電話口で車検代との総額を気にした私は、
価格もそこそこで満足していただけると思われるDRBを選びました。
このお客さまも高速ロングドライブもたくさんされており、
また費用的にもあまり無理をおっしゃらない方です。
レグノからレグノ、間違いないわかりやすいタイヤ交換です。
コペンの新車装着はポテンザRE040、
しかし補給品にはBSならばプレイズかRE11、
どちらもタイヤのパターンが全然違う品物です。
BSからBS、そのチョイスでもう一度組んで乗っていただくか?
でもやっぱりこれも違和感を、、、言われない可能性はありません。
考えました、RE040を取り寄せることに。
問い合わせると、割高だが新しい040も納期はかかるが補給してくれるそう。
その対応でお客様に納得していただけることになりました。
装着後ひょっとしたら新しい足元に違和感を感じるかもしれません。
大満足かもしれません。それは私には分かりません。
みなそれぞれ感じ方の尺度は違いますので。
DRBももうちょっと乗ってみていたら、いいと思ったかもしれません。
3年前に新車のフィットハイブリッドを納車しました。
10年落ちのオーソドックスなカローラ5MTからの一気に最先端のHV、
3か月待ちで届いた納車日の説明の際、
担当セールスが発した一つの説明から表情が怪しくなりました。
10年乗ったカローラの走行距離が2万キロ、年あたり2000キロ、
少なすぎる走行を心配して、もしバッテリの残が少ない状態が続いたらば、
Pレンジで停車して、アクセルをレーシングしてバッテリをチャージして
目盛りを満タンにしてあげて下さい、というもの。
心配していた予感は当たり、1週間後に来店、
エコなつもりで買ったハイブリッドなのに、アクセル踏みつけて
騒音と排ガス発してそんなことするのは私の思うエコではない、
返品したい、という申し出、、、
新たな乗り物を前にして戸惑った気持ちは正直分かりました。
慣れた感覚から新しくなった事に違和感を感じることはあるでしょう。
最悪こちらで買い上げる用意があることは承知していただいて、
せっかく思い切って購入したHVなのだから、もう少し乗ってみましょうと提案。
しぶしぶハイブリッド生活がスタートしたのですが、
結果はメインバッテリがあがるようなそんな心配は無用だったようで、
その後はお会いする度に、フィット最高だよ!と聞かされます。
振り返っても、この度は私は確実なチョイスができなかったでしょう。
他の銘柄にしていても同様だったかもしれません。
RE040にするという選択肢はないのが通常でしょう。
大勢の仕事はなんとなくうまくまとまって完了していけている、
ということをこの度痛感しています。
ミレーニアやフィットハイブリッドは思い出したちょっとした例ですが、
大なり小なり色んな曲折があって、全体とすればうまく流れている、
うまく流せて行けているという事です。
しかしお客さんの背景を少しでも余計にくみ取り、こうしたらばいいのかな?
とそのもう一つ、二つの努力や気づきがいるのかな?と思います。